友では開業前から国産小麦をつかいたいと考えていました。
けれども製菓の経験が浅い私は、
日々の仕込みをすることで精一杯で、
配合をかえることへの時間的余裕を持つことができず、
小麦粉については足踏みしていました。
そしてそれはいつも私の気がかりでした。
友では、
・ 工房で作ったものだけをお出しすること。
・ 栗や豆など加工に時間のかかるものについては
余計なもの(保存料や香料などの添加物)の入っていない加工品をつかうこと。
・ 品質の良い材料をつかうこと。
これらを基本として毎日のお菓子作りに取り組んできました。
開業してようやく三年ですが、
その間に私は一体いくつたまごを割り、
何台スポンジを焼いて
何個のシューを焼き、何キロのカスタードクリームを炊いたでしょう。
私にも分からないくらいの量になりました。
勿論一回一回が真剣勝負です。
せっかく炊いたクリームを床にぶちまけてしまった苦〜い経験もありました。
(銅鍋が重くて滑ったのです。ああ、ごめんなさい)
そうやってまいにちまいにちお菓子を作り続けてきたことで
身についた何かがあると信じ、
小麦粉の切り替えを致します。
技術を習得して、この課題に取り組みたかったのです。
そうでなければ違いすらわからないと思いました。
一人のできる仕事には限界があります。
開業当時手伝ってくれていた大切なスタッフがいなくなり、
一人になってから本当に身に沁みてそう思います。
今より量を、種類を毎日店頭に並べるということは現状ではとても非現実的です。
それよりもたまごを活かし、素材を活かした
やさしくておいしいお菓子を作って
たまご農家の小さな菓子工房からお届けしたいです。
せっかく素敵な仕事に就いているのですから、
召し上がった方のこころがやさしいと感じられるようなもの、
余計な不安がいらないものをにっこりしながらお渡ししたいのです。
もちろんおいしさをたいせつにして。
|
|
|

Photo by Kiyomu Tomita |
|